2012年12月23日日曜日

『ポケット図解 ミクロ経済学がよーくわかる本―市場経済の仕組み・動きが見えてくる』

先日読んだ『アメリカの高校生が…』に続けて図書館で借りたミクロ経済学の解説本。ポケット版ということもあるのか、必要なことは一通り、簡潔に分かりやすく説明されていてすんなり理解できました。

以前読んだ別なミクロ経済学の本と何が違うのかを考えてみると、ミクロ経済学の前提条件を、以前読んだ本ではそれを当たり前のこととして説明すらしていませんでしたが、こちらではそこをキチンと説明してから話を進めている点が一番大きいようです。

ミクロ経済学の前提条件とは、「経済現象の仕組みをシンプルなモデルに還元して表現し、それを現実に当て嵌め直してギャップを明確にすることで問題を理解する。」ことと言ったら良いでしょうか。
以前読んだ本は、そこを説明してません。
なので、書いてる方が「世の中の経済活動はこのようなモデル通りである」と信じ、主張しているような印象を受け、その違和感(んなわけねーだろーが感)が理解を妨げていたのだと思います。

もともと大学等でのテキスト用っぽいので、あるいはその辺の話は教える人間が説明すべきこと考えて飛ばしたのかもしれませんが、そこを説明しないと現実の感覚からするとズレがありすぎて、やはり理解しづらいです。
というかむしろ、それらをツールとして駆使しつつ、それらのモデルと現実のギャップを探求することこそミクロ経済学の醍醐味…と紹介すべきなのではないかとも思います。
私の思い違いかもしれませんが。

閑話休題。

深く学ぶには足りない部分も多いのだろうと思います(例えば本格的に学ぼうと考えると避けて通れない数式関係はやや少な目でグラフで説明が多い)が、網羅的に把握するには十分だと思います。
この本も、『アメリカの高校生が…』同様、できれば手元に置いておきたい本でした。

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